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外部記憶装置

増田貴久くんについていろいろ考えたり思ったり忘れたくなかったりすることを書いておくとこです。

フレンド 10月18日マチネその1

後から思い出せるように舞台を少し詳しく書いてみます。長過ぎたので前半のみ。後半、あした書ければ書きますが、果たしてどうだろうか。

今回の舞台は大阪公演の普通の劇場の方が最後の赤い緞帳のシーンなどは映えるのではないかと思う。大阪公演チケット持っていないので確認しには行けないのだけれど。でもグローブ座の円形劇場は席によって見える角度がかわるのでそこが本当に面白い。

あと2回で東京公演はおわり。あっというまだった。本日は2階かなり下手から。1階C-D間の通路を正面に見下ろす席。ステージは近い。 

あちこちに絡みながらの中也を抱えて歩く喜弘。「フレンドに寄るぞ!」「しまってますよ…」「開いてるじゃないか」

「俺は悲しいんだ!」わめく中也「それを叫んで何が悪い!」 喜弘「声が大きいです」 

寝てしまった中也。一息つき秋子に出来事を話す喜弘の明るさ。さわやかさ。「まるで巨大な風車に挑むドンキホーテだ」楽しそう。やれやれ行くぞ、という感じで「尊き騎士の遍歴の旅の続きだ。中さんを下宿まで送り届けないと…」。あちこち絡んで、ケンカして、大変だけど、それでもそんな行動も含めて中也を愛おしそうに世話する喜弘。「探しに行きましょう! 朝まで〜詩を、語りましょう!」なだめるよう、励ますように。ここのセリフの言い方は記憶したい。

フレンドを出て行く時に秋ちゃんに優しく、小さい声で「ごめんね」という。笑顔とともに。ほんとに素敵な素敵な喜さん。フレンドの外を歩いていくとき、18日マチネでは2人にセリフなく。(ここって毎回アドリブだったのでしょうか)

お神輿かつぐ3人とおじさん、1つのテーブルをかこんで何か紙を見てる。天地さかさにひっくり返したり、戻したり。を繰り返し。何やってるんだろう…?(苦笑)

もう1つのテーブル(下手)に同人誌「白痴群」を持って来る喜弘。最新号。西を見てると中さんは激昂するとかそっちに山口があるからだとか。この先はコミカルなくだり。

ていちゃんの"演技"、「お前らの小説はだめだ!詩もクソだ!死ね!」に、うっかり怒る喜さん。この怒り方が東京公演前半とちょっとセリフの言い方が違ってきてる。前半は一時停止という感じだったけどちょっと流れるように。…ああ体の動きが止まってないのかな。動きながらのセリフ。水の入ったどんぶりに手を合わせる喜弘を真似して横で手をあわせる秋ちゃんに、にっこり微笑みかける喜さん。

大岡、染谷がフレンドに来る。喜弘「主張したければ論文を書けばいい」「詩は武器や道具じゃない」中也の詩は「人間とは何かという深淵なテーマ」が隠されているのだと。

中也登場。4人の席順。ビールを注いでもらう4人。喜弘「ありがとう」と小さい声でお礼を言う。相手を見て、にっこりと。気持ちよく、お行儀がよく。

増田君がこの役をやる上で彼そのものに備わっている特性が存分に生かされてると思うのはこういう場面。非常に礼儀正しく行動にいやみが無く誠実。彼の明るさと上品さ。その土台の上に喜弘が表現される。役を演じていても役者本体の癖や特徴がどこかしら役の中に感じられるものだけれど、この喜弘役の増田君の場合はそこ。明るさと上品さが現れる場面が何度かある。例えば喜さんが誰かに褒められた際に見せる彼の仕草。少し微笑みながら軽く首を左右に振る。遠慮するんだね、褒められる事に。これは彼自身もそういう仕草をする。そのまま喜さんもそうだ。そしてそれが、とても合っている。

増田君が安原喜弘を演じると知り、資料を読み、そして思ったのが、優しい役は難しいんじゃないか、という事だった。彼自身が優しいから。真逆の役の方が「演じて」いると「解りやすい」。しかし彼は、彼とは違う優しく強い男を彼の特性そのままに演じてみせる。彼も優しく強いとは思うが喜弘は増田君じゃない。あれは増田君じゃない。あれは「喜さん」。

間近で観た時(7日)にあれは増田君じゃないと感じた事を思い出す。あるいは、強いて言うならば「役者」増田貴久だった。目の前で見ていても芝居の中の人だった。こんなことは申し訳ないが去年はなかった。優しい男が優しい男を演じているのに、だ。

結局中也と大岡、染谷はは言い合いになる。ていちゃん、下手テーブルでどんぶりのタイミングはかってるんだね。今日はじめて知った。

決裂。「一生毒を垂れ流しながら孤独に死んじまえばいいんだ!」出て行く2人を追いかける喜弘。

フレンドに戻ってきて。中也「中原中也を! 支離滅裂だと人は言う!」中さん…吞んできたんですね?のくだり。テーブルの上にあぐらをかいて自説を空に叫ぶ中也の腕をつかみ「今なら修復できますから!」憤る。

そんな中也に熱湯ぶっかける秋ちゃんのストレートな怒り。おじさんに殴られて出て行く。追いかける喜さん。秋ちゃんを連れ戻し、謝らせた後。おじさんに謝られて、「こちらこそすみませんでした」と頭を下げる。

泰子「秀雄が居ればね」小林なら芸術的関知から何か言うであろうと。「秀雄に褒めてもらいたいのよ」 。泰子が言うこの言葉が喜さんには刺さったろう。

上手のテーブルに腰を下ろし、テーブルの上の同人誌を手に項垂れる。下手テーブルのていちゃんと三郎さんは、ああまただ、しょうがねえな、と半笑いなんだけれど、喜さんは深刻な面持ちで。ていちゃんの「喜はよくやったよ」で喜弘、子どものように嗚咽。うまくいかない。喜弘には力がない。

昭和7年。

学生3人が卒業し就職。背広姿でフレンドに集う。喜弘、「おじさん、コロッケたべたいな」。安原家の、もの静かで本が好きで優しくのびのび育ったのであろう次男坊は素直な笑顔で好意をストレートに表現し、おじさんは嬉しさにドギマギしながら厨房へ走る。

大岡、染谷に詩集を出すと言い放つ喜弘。決まっているのは「出す、決意さ」。たまにはゆっくり吞みたいといい、でも中さんをほっとけないという。2人に「満身創痍」なのに「変態か!」「何故そんなに愛す〜?」 と茶化される。このシーン素敵。ノリノリの2人に「やめろ!」と苦笑しながら言う喜さん。同級生のおふざけ。喜さんの一番素の表情はこの2人との場面なんだろうなって思ってしまう。

詩集出版が決まったと中也が勘違いしているというくだり。出版するってどこでという話を泰子とする際、泰子が見ている方向が自分とは思わず自分の後ろの誰か(居ないけど)を振り返る喜弘。この振り返り方が速い。東京公演前半は、ゆーっくり振り向いていたと思う。どっちにしろ笑いが起こるシーン。

 

はい。今日はここまで。